勝負です!
5月半ばの土曜日、強引に連休をもぎ取って都筑さんと旅行にやってきました。 あ、強引にもぎ取ったのは都筑さんの休みだけですよ。私は有給があり余ってますから。 早朝に家を出て飛行機を乗り継ぎやって来たのは山陰地方。 勿論都筑さんがそんな早朝に一人で起きられるはずがありません。 家に泊めて叩き起こし半分眠っているのを引き摺るようにして来ました。 最初の目的地に着くと都筑さんははしゃいで走り出しました。 やって来たのはKの浜。小さなひなびた感じがいい砂浜です。 もう少し行くと水族館もある海岸がありますがまずは二人きりで過ごしたかったので。 その水族館ではイルカやアシカのショーもあるのでこの後行く予定です。 そして少し早めに宿にチェックイン。 そこの温泉地は外湯巡りで有名ですから浴衣姿の都筑さんと夕暮れの町をそぞろ 歩くのが楽しみです。 そして夜は勿論・・・・・都筑さんをたっぷりと味わうつもりです。 「巽ー、何してんのー?早くおいでよ、潮の香りの風が気持ちいいよー。」 私を呼ぶ都筑さんに軽く手を上げて応え、レンタカーからバスケットを取り出し て砂浜に向かいました。 「都筑さん、こっちにいらっしゃい。早起きしたからお腹がすいたでしょう。こんな時間 ですけどお弁当食べましょう。」 時間は10時を少し過ぎたところ、お昼には早すぎますが朝食が6時前でしたからね。 案の定都筑さんは目を輝かせて駆け寄ってきました。 「わ〜い、もうお腹ペコペコだったんだ。朝は寝ぼけててあんまり食べられなか ったしさ。」 並んでビニールシートの上に座ると都筑さんは期待に目を輝かせてバスケットを 見つめます。 そんな様子を可愛く思いながらそっと蓋を開けるとその目が一層輝きました。 「わ〜〜、凄〜い。美味しそう。」 3時起きして作った渾身の作ですから当然の反応です。 バスケットの中身をシートの上に広げ何品か取り皿に盛って都筑さんに渡しました。 「わ〜い、ありがと。いただきま〜す。」 パクッと一口食べると都筑さんは目を細めました。 「うん、美味し〜い。やっぱり巽の料理は最高だよね。」 ああ、この瞬間、私が幸せを感じる瞬間のひとつです。 「そうですか?ありがとうございます。あ、都筑さん口の横にご飯粒がついてますよ。」 「え、どこ?」 「私が取ってあげます。」 舌でご飯粒を舐め取った後、都筑さんの唇もいただきました。私には最高の美味です。 「巽・・こんなとこで・・・。誰かに見られたらどうするの。」 「大丈夫、誰もいませんよ。ちゃんと確かめましたから。」 頬を染める都筑さんが可愛くてもう一度唇を味わってしまいました。 「もう、お弁当が食べられないだろ。巽もさっさと食べろよ。」 照れ隠しのようなその態度も可愛いです。 でもこれ以上すると機嫌を損ねてしまうので大人しくお弁当を食べるとしましょう。 「すみません。それじゃ私もいただきますね。」 ところが箸を伸ばした瞬間その腕をドカッという衝撃が襲いました。 えっ?と思っているうちに次々と褐色の影が現れそれが途切れた時にはお弁当は 見る影もなくなっていました。 私も都筑さんも暫し呆然としてしまいました。 我に返ってその影が飛び去った上空を見ると鳶が何羽も輪を描くように旋回して いました。 「おのれ・・・都筑さんのための渾身のお弁当をよくも!」 私は影を使って鳶の群れを一瞬で地面にに叩き落しました。 勿論殺してなどいませんよ。暫くは失神してるでしょうが。 「ぐすっ」という啜り上げに慌てて都筑さんを見ると目から涙が溢れそうになっ ていました。 「お弁当が・・・・・まだちょっとしか食べてなかったのに・・・・」 大粒の涙が零れ始め・・・・・お腹がぐう〜っと派手な音を立てました。 「都筑さんすみません。私が油断したばっかりに。この先に美味しいレストラン がありますからそこでたくさん食べましょう。」 「俺っ・・ひっく・・・巽の・・・っく・・料理が・・・一番好きなのに・・・・・」 えぐえぐと泣く都筑さんを見て私は不謹慎にもこの場で押し倒したくなりました。 都筑さん可愛すぎます。今夜は覚悟しておいてくださいね。 さてその今夜を楽しむためにも今は機嫌を直してもらわないと。 「都筑さん嬉しいことを言ってくれますね。でも今はレストランの食事で我慢し てください。帰ったらいくらでも作って差し上げますから。」 「ホント?約束だからね。残念だけど食べられちゃったものは仕方ないよね。レ ストラン高い物食べてもいい?」 「勿論ですよ。」 やっと泣き止んでくれた都筑さんの涙の痕をハンカチで拭う。 二人きりの甘い時間をまさか鳶ごときに台無しにされるとは。 やはりこの浜の名前がまずかったでしょうか? Kの浜・・・・・Kと言えばあの変態のイニシャルですからね。 そう言えばこれから行くレストランも水族館も、温泉地もKがつきますね。 何事もなければいいのですが。いや、こんな弱気ではいけません。 あんな変態に私の愛の力が負けるはずはないんですから。 「さっ、都筑さん行きましょう。」 私は決意を込めてレストランに向かい車をスタートさせました。 ドクター、あなたには絶対負けませんからね。 おしまい え〜っと、巽変なスイッチ入っちゃったみたいです。 今夜は都筑さんきっと大変だと思われます(^_^;) '06.5.10 グレペン |
あははvvv 巽さん・・・おかしいぃ!!
都筑さんが泣いてる〜〜(笑)
掲示板に書かれた鳶のお話に関しての私の妄想を
グレペンさんが形にしてくれましたv
そうそう、まさしくこのシーンです(^O^)
そっか・・・今夜大変なんだ〜都筑さんv
でも美味しい物食べさせて貰えるから仕方ないかv(え)
グレペンさん、楽しいお話ありがとうございます!
とっても嬉しいですv