ひとかけらの雪

 

雪がはらはらと舞い散る日。

雪を手で受け止めようと、そっと手のひらを差し出した。

ひとかけらの雪が俺の手の中へと落ちていく。

だけどそれは肌に触れた瞬間、雪から水へと変わってしまった。

あっと言う間の出来事。

体温によって溶けてしまった雪を見てふと思う。

 

一度は死んだ身なのに・・・。

死を選んだはずなのに・・・。

なぜ、こうして死神として生きているのだろう。

雪が溶けてしまうほどの暖かな体温を持って・・・。

 

居たたまれなくて、思わずギュッと自分の体を抱きしめた。

冷たい体が少しだけ暖かくなる。

だが今は自分の体温が恨めしくて仕方ない。

微かに積もり始めた地面をジッと見つめた。

雪がどんどん重なり合って行くのが目に入る。

 

・・・俺は・・・。

 

ガバッと顔を上げ、舞い降りてくる雪を顔全体で受け止める。

ヒンヤリとした感触がそこに落ちては溶けていった。

 

このままずっと死神でいれば俺は救われるのか。

閻魔に許されるまで魂を狩り続けることで。

 

どんなことをしても過去は消せないけれど。

それが俺の心を縛り付けて離さないけれど。

いつか、雪のように溶けてしまう日がくるのだろうか。

 

溶けた雪が頬を伝って落ちていった。

まるで涙のように・・・。

 

 

END





★ちゃた様のサイトが闇末オンリーになられた記念フリーSSとなっていたので、持ち帰らせていただきましたv
とても静かな雰囲気の中に都筑さんの思いが溶け込み・・・綺麗です。
今からの季節にぴったりですね・・・・。
空を見上げて雪が落ちてきたら、この話を思い浮かべて都筑さんを思うことにします・・・・・ああ都筑さん好きv

ありがとうございます。ちゃた様、大切にさせていただきます。