Sweet Morning
暖かいお布団は気持ちがいい。 まるで雲の上にいるよう・・・。 ふわふわふわ・・・・いい気持ち。 かすかに残る太陽の香りと さっきまで寝ていた愛しい人の香り。 その両方が身体全体を包んでくれる。 頬にあたるシーツの柔らかさが こんなに幸せな気持ちにしてくれるなんて知らなかったな。 つんつんと頭を指で突っつかれる。 「ん?・・・・」 寝返りを打つともう一度突っつかれた。 「なに・・・・?」 もそっと布団から顔を出すとエプロンを着けた腰に手をあて巽が立っていた。 「・・・・・起きなさい。」 お、怒ってる!? 慌てて壁に掛かった時計を見た。 11時・・・・もうすぐお昼だね。 「お、おはよう巽。」 「・・・・・おはようございます。」 きっと心の中じゃ「おそよう」って言ってるんだろうなあ。 「あ、あの・・・・」 「今日が日曜日だということを差し引いても、寝過ぎですよ、アンタ。」 もう1日の半分が終わるじゃないですか・・・と言葉を続ける。 「は、はい。すみません・・・・」 ここは素直に謝るに限る。こんな静かな物言いの時が一番怖いのだ。 「・・・・で?起きますか?それとも今日はずっとその中で食事抜きにしますか?」 「お、起きるよ!」 冗談じゃない、食事抜きなんて! ガバッと起きあがる、途端に腰の奥に痛みが走った。 「痛っ・・・・・」 あまりの痛さに身体を折り曲げる。 「都筑さん!」 大丈夫ですか、と巽がベッドに座りながら身体を支えてくれる。 「痛い・・・・」 「10時間ほど寝かせてあげれば・・・と思ったんですが。やっぱり無理でしたか・・・」 ふーっと溜息をついて腰をさすってくれた。 ズキズキと身体の奥から響いてくる痛みに昨夜のことを思い出す。 昨日は何故か巽がいつもよりも激しくて、途中からはもう何が何だか分からなくなって散々泣かされたような気がする。 そうだ、はっきりと思いだしたぞ! 「巽!」 「はい?」 何だ、その涼しい顔は! 「お前が昨日無理させたんじゃないかあ!」 「正確には今日も含まれますけど。」 「たつみぃ〜、お前ね・・・」 「はいはい、分かっています。少しばかり度が過ぎましたね・・・色々試したいことがあったんで、つい。」 試したい事って、何考えてるんだよ・・・・・。 なんか一緒に暮らすようになって変わった? 「だから今日ゆっくり寝かせておいてあげたんでしょう?」 にっこり笑う顔が何か憎たらしい。 「じゃあ、何も怒ることないじゃん!」 「え?」 「怒ることないって言ってんの。」 「別にあなたを怒っていませんよ。」 え?でも・・・・ 戸惑う俺の顔を見て、ふうっと巽は溜息をついて肩を抱いてきた。 そのまま巽の肩に頭を乗せる。 「今日は貴方の誕生日でしょう?」 こくりと頷く。 「だから夕食は貴方の好きな物を沢山用意して、ケーキも作って、2人だけで祝おうと思ってたのに・・・」 「仕事が入ったの?」 不安になって巽の言葉を待たずにたずねる。 年度末、毎年のように忙しく休日出勤していた事を思い出した。 「それは大丈夫ですよ。ちゃんと年末からこの日はどんなことがあっても休めるように申請していますから。」 ぽんぽんと肩を叩かれる。 「じゃあ・・・」 巽はもう一度溜息をつく。 「・・・・亘理さんが来るそうです・・・」 がっくり肩を落として呟く巽に目が丸くなった。こんな姿はそう見られなくて。 「え?亘理?」 「ええ、貴方にプレゼントがあるらしいですよ。っていってもどうせろくなもんじゃないでしょうけど・・・・。」 まったく、邪魔ですねえ〜と力無く文句を言う巽。 「ぷっ」 我慢できずに吹き出してしまった。何かと思ったら・・・・。 「都筑さん!?」 「く、くるしー・・・・巽ったら!」 笑って痛くなったお腹とさっきからの痛みで大変だ。 「いたたたっ・・・・でもおかしぃ〜」 「何でそんなに笑うんですか!」 ちょっと怒った声に慌てて笑いを引っ込める。 「はああ、きつい・・・・・あ、ごめんごめん。だっていつも自信満々で颯爽としている巽が肩を落とす図なんて誰も想像つかないよ?」 「・・・・・そうですか?」 「うん。」 ばつが悪そうな巽も珍しい。なんとなく、なんとなくなんだけどちょっとかわいいとか思っちゃう。言わないけどね・・・・怒られるから・・・・きっと。 「・・・・ねえ」 「はい?」 「俺・・・・巽と一緒に暮らせて嬉しい。」 「都筑さん」 「色々・・・・不安だったけど、それでも良かったって思う。」 色んな巽が見られるから・・・・それはきっと他の人は知らない巽。 「・・・私も嬉しいですよ。」 肩に回された手に力が入って顔を引き寄せられる。 「ん・・・・あ・・・」 触れた唇が温かい。 その心地よさに目を瞑った。 どうしてこんなに幸せな気分になれるんだろう。 優しいキスに酔っている間にまたベッドに倒されていた。 「巽、駄目だよ・・・・」 「でももう後には引けませんよ。」 おいおい、身体だって本調子じゃないし。 「ちょっと待って!俺、食事もまだ・・・」 「おや?起こさなければ、まだ食べないで寝ているでしょう?少し遅れても大丈夫ですよ。」 うっ、酷い・・・。 「あ、やっぱり少し怒ってるだろう、寝坊したこと。」 「怒ってませんって。」 「いーや怒ってる!」 「煩い人ですね・・・・ほらあなただって・・・」 お、おい何処を触ってんだよ! 「あっ、駄目だって・・・・やめっ」 「身体は正直ですね。」 くそーっ悪魔の微笑みだ! あ、でも理性が持たないかも・・・・。 「やっ・・・・・やだっ、たつみぃ」 くすくす・・・笑う声が耳をくすぐる。好きな声、そして好きな瞳。 もう、もう・・・・・好きにしろ! 快感の大きな波が襲ってくる中、巽の首に手をかけた。 こんな巽も俺しか知らないんだよなあ。 でも今日・・・ベッドから出られないかもしれない。 そして、そして愛がいっぱいのプレゼントを巽からたーくさん貰った・・・・・・ Happy Birthday ASATO・・・・v |
2002・2・24
M・Hinase
| ★2月24日都筑さんのお誕生日に限定でUPしていたSSです。 甘い甘い巽ですv 続編を少し加筆しました。 この続きが読みたい方は「Sweet Birthday・・・?」でお楽しみください(*^_^*)。 |