Rainy holiday
・・・今日は雨ですか・・・ 規則正しく聞こえる雨音に意識が戻ってくる。 巽は目を瞑ったままふーっと息を吐いた。 久しぶりの休日。 深夜零時近くに帰宅してお風呂もそこそこにベッドに倒れ込んだ。 自分で思う以上に疲れていたのだろう、あっという間に寝付いてしまった。 夢も見なかったように思う。 ・・・今日はもう少し横になって・・・・ そう思い寝返りをうった。 ・・・・と、身体が何かに軽くあたる。 ・・・えっ?・・・ 巽は目を開けた。 「つ、都筑さん!?」 あまりのことに大声を上げる。 布団の上から少しだけ見えている頭。 顔は完全に隠れている。 でも間違いない、自分にこんなことをしてくるのは彼しかいないのだ。 巽の声でも起きないらしい。 気持ちよさそうな寝息だけが聞こえてくる。 「ちょっと、起きなさい!都筑さん!」 「・・・・・」 「こらっ」 身体を揺らす。 「ん・・・・・」 ぼんやりと目を開けて巽を見る。 焦点の定まらない様子は少し扇情的で巽は息をのんだ。 「あ、あの、都筑さん!なんで此処にいるんです?」 「ん?・・・・あ、おはよう。」 「おはよう、じゃないですよ。何してるんですか。」 「何って・・・・」 目をこすりながら、都筑はあくびをした。 「・・・寝てた。」 「・・・・アンタねえ・・・・・」 要領の得ない答えに苛つくが、ギュッと堪える。朝から怒鳴り散らすのは巽だってイヤだ。ここは一つ冷静に・・・・と自分に言い聞かせる。 「・・・・いつからです?」 「うーんと・・・・・夜中かな?」 「どうして、此処に来たんですか?」 「雨が降りそうだったから。」 「はい?」 「だから来たんだ。」 それだけ言うと都筑は目を瞑る。 ちゃんと自分用の枕を引っ張り出している所が何とも・・・・。 巽は頭に手をやる。 「・・・・雨が降りそうだから来たんですか。」 「うん。」 「・・・・理由になってないですよ。」 「そんなことないよ・・・・。」 そう言うと都筑は巽の首に手を回す。 「都筑さん?」 都筑が無言で頭をすり寄せてきた。 巽は問いつめるのをやめた。 何となく流れで、その身体を支えることに・・・。 「温かい・・・・」 「・・・・」 「巽、温かいね・・・・」 小さく呟いた声が少しだけ震えていた。 「・・・・都筑さん」 顎に手をかけ自分の方を向かせる。 「・・・・淋しかったんですか?」 忙しさにかまけて何日もろくに話す時間もなかった。 「うん。」 「こうやって抱きしめたかった?」 「・・・・うん。」 ふっと巽が笑う。 「すみません・・・・私もですよ。」 そして背中に手を回した。 久しぶりの口づけはお互いを絡め取るように深く濃かった。 何度も何度も唇をあわせる。 「巽だ・・・・」 口づけの合間に都筑が囁く。 感じたくて感じたくて、とうとう家にまで来た。 久しぶりの休日で、邪魔になるかもとは思ったけど、でもどうしても会いたかった。 毎日会っているけど、自分だけを見つめる瞳が見たくて・・・・。 「都筑さん。」 「うん・・・?」 閉じた目を開けると巽が優しく微笑む。 その瞳を見つめて・・・・頷いた。 感じたいから、そうしたくて此処に来たのだから。 もっともっと感じたい。 そしてまた深く口づけを交わした。 聞こえてくるのは雨音と・・・それから? 雨の休日・・・・・今日は1日ベッドの中で・・・・・。 |
2002・3・28
M・Hinase
| ★こんな休日の過ごし方はいかがですか? 雨音を聞きながらまったりと寝たり起きたり・・・・もいいかも。 休めるかどうかは別ですが(爆)。 忙しい巽もたまにはこんな休日を・・・・v ということで、少しお休み貰いますね〜(*^_^*)。 |