続く後日談
| 「ねえ、でもさ・・・」 夕食後のまったりとしたひととき・・・・都筑がプリンを片手に首を傾げる。 「何です?」 食器の片づけを終えた巽が振り向く。 リビングにあるソファの上で都筑があぐらをかいたように座っているのが見えた。 食するのにあまり行儀が良くない・・・と少し眉を顰めた巽だが、今更・・・というのと、明日から都筑が出張という夜から言葉を引っ込めた。 せっかくのバレンタインデーにも関わらず、仕事、仕事に追われてここ2週間程甘い夜とは遠い存在だったのだ。 今夜のムードは大切にしたい。 「んー、あれから俺考えたんだけど・・・チョコね、やっぱりおかしいと思うんだよ」 「・・・・・」 またチョコの事ですか・・・ 巽は溜息をつく。 先日、自分がもらった物を毎日少しずつ配分される事に不満を述べていたのを、何とか誤魔化したのに、まだ何かあるのだろうか。 「チョコですか? あれはこの前説明したでしょう?」 「ああ、この前の事はもう良いんだよ。巽の言う事も分かるしね。俺がおかしいなって思うのはね、数が合わないような気がして・・・」 「・・・・・」 「はっきり記憶してないんだけど、課長室に置いてあるあれね、少なくない?」 「結構な数だと思いますが?」 「うん、あれはあれであるとは思うんだけど・・・何か貰ったより少ない気が・・・」 「・・・・・誰かに何か言われたんですか?」 「へ?」 「そんなの気にしてなかったでしょう? 数なんて・・・」 「えっと・・・別に誰も」 目が泳ぐ・・・・こういう嘘は都筑は上手くない。 「・・・・・あれで全部ですよ」 「そう? だって・・・」 「だって?」 「ううん、何も・・・」 おかしいな・・・・とかブツブツ言っている声が聞こえる。 「言いたい事があるのなら、はっきり言いなさいって言ってるでしょう?」 「う・・・・・ん」 「都筑さん」 巽は隣に座り込む。 何が何でも話さないといった類の物ではないらしい・・・接して話させた方がいいだろう。 「・・・・・怒らない?」 上目遣いで巽を伺ってくる。 「怒る? 怒るような事なんですか?」 「どうかな・・・・でもあまり気持ちが良くないかも知れない」 「穏やかじゃないですね・・・・とにかく言ってごらんなさい」 「・・・・メールがね」 「メール?」 「うん・・・・・携帯のメールにね、入ってたんだ」 「誰から?」 「・・・・・」 都筑はちらっと巽を見て・・・困ったように目を逸らした。 「ほら、そこまで言ったなら言わないと」 このままじゃ気持ちが悪い・・・・都筑を促す。 「・・・・・あいつ」 「・・・・え? あいつ?」 都筑の言い方で、ふと、ふと一人の男の名が浮かぶ。 「まさか・・・・あいつですか?」 「うん・・・」 「何ですって! あの白い変態が!」 つい大きな声を出してしまう巽。 「巽、それモロだよ・・・」 ・・・あ、やっぱり怒った・・・・ くわっと、表情を変えた巽を見ながら、やっぱり口に出さなければ良かったかも・・・と、カップに残るプリンを口の中に放り込んだ・・・・。 |
怒濤の展開(爆)・・・・
2003・2・21
M・Hinase