天上の華
紅く 紅く 揺れる華 部屋の中で揺れるその華の絵は かの人の着物の中で息づいていた。 紅い色が涙に濡れて かかる黒髪に華が隠れて・・・・。 幸せに笑って欲しいと願い続け 叶わなかった思い。 静かに横たわる顔に 愛しい人がいなくなった現実を知り・・・・・ けれど涙は流さなかった。 揺れる 揺れる紅い花。 この季節 道ばたに咲くその華に昔の人を思う。 そして 今の人を思う。 辛い思いをしていないか・・・・ やわらかな頬が濡れていなければいいと・・・・。 出来ることはそう願うことだけ。 紅く 紅く 揺れる華 父の手に握られて揺れるその色を見つめていた。 人の死も生もまだよく分からない幼き頃にいつも見た色。 小さな石の前に横たわるその華は土色に映えて綺麗だった。 自分を呼ぶ声が聞こえる。 その声は親か他の誰か分からない・・・・ 囁くようなその声の中 振り向くと誰もいなくて 怖くて走って逃げた。 その脇に咲き乱れる紅い花は まるで嘲笑うかのように揺れた。 ずっとずっと心の中で問うてきた。 此処にいていいのか 必要な人間なのか この手を伸ばすものに出会いたい。 そして 出会った一人の・・・・・。 もう離したくはない 離れたくもない。 たった一人の人。 紅く 紅く 揺れる華 道を彩るその色に思いを託す。 この心の中に広がる闇を そして自分を包み込もうとする光を 両手に抱き込もうとする欲張りな自分を迎えて欲しい。 燃えるようなその色で この身を この心を 焼き尽くして欲しい。 全てが消えたその後に この華が咲き乱れ 何もなかったように風が吹き 時が流れる事 それが一番の願い。 求めて 求めて 求めて・・・・・。 いつこの瞳は光を映さなくなるのだろう。 いつこの身を横たえることが出来るのだろう。 揺れる紅い華に思いを託す。 もしも願いが叶うならば・・・・・・。 |
2002・10・15
M・Hinase
| ★巽と密と都筑の思いを書き綴ってみました。 特にカップリングを決めずに書きました。 華に例えてそれぞれの願いとか・・・・。 これを読んで何かを感じてもらえれば、それで幸せですv 都筑さんはこんな感じだと私は捉えています。 |