文化祭



例えばこんな話




「1人1品は何か出してくださいね!」

えー!?

という非難の声は聞き流して秘書殿から朝礼で僕たちは言われたんだ

「出さなければ、減俸もあるかも知れませんよ?」

そう言って笑う顔は笑っていなくて・・・

『何なんだよ一体・・・』

『横暴だよ・・・』

という意見は言葉にならないまま口の中で繰り返されるのみ


「何でも良いの?」

質問しにくい中、手を挙げたのは都筑さん

相変わらず空気が読めないようで幸せだと思う

「別に構いませんが・・・あまり大きな物とかは避けてくださいね」

お知らせの紙を見ながら秘書殿が答えた

「じゃあ、料理でも?」

その瞬間、場の空気が固まった

「・・・え?」

「俺料理作りたいな」

にっこり笑って都筑さんが言う

「いやあ・・・それは・・・・」

と、こちらは亘理氏

「何か他の物にしろ!」

と、こちらは今のパートナー

「・・・・・あの、食べるものは避けませんか? 管理が大変だし・・・展示しやすい物をお願いしたいのですが・・・」

「えーダメなの? 何でも良いって言ったのに・・・」

当の本人は不満げで

でも俺も何か一緒に考えるから・・・・と黒崎君が言ったのが嬉しかったのか

渋々承知したんだ

・・・・みんなほっと、安堵の溜息をついたんだよ

見ると、秘書殿も良かった良かったの表情だし

とりあえずみんなして当日の病院行きは避けられたのかな?


は? どうして病院なのかって?

そうか・・・・君は課も違うまだ新人さんだものね知らないよね

彼の作る物は身体に来るんだ、マジで・・・

まあ、何というか・・・・不味い?


え? 僕に言えって?

冗談でしょ、命惜しいもん、死んでるけど・・・

だってさ昔ね一度言おうとしたのがいたんだよ

おやつにって都筑さんがクッキー焼いてきてさ

みんな知らずにつまんで・・・そしたらそのうちの新人がね


『こんな不味いの食えないですよ』


って言おうとしたらね

ああ、実際には『こんなま』までしか言ってないんだけど

すぐさま影がね何処からか飛んできてさ・・・・いまだに行方不明なんだよ、そいつ

怖いだろう?

その後何事もなかったかのようにお茶が出されて・・・・おしまい

それ以降だよね・・・・誰も何も言わなくなったんだよ



でもさあ俺たちはともかく、言うべき立場の人たちっていると思うんだよ?

都筑さんの近くの人たち

そうそう先に出てきた3人とか

・・・・言って欲しいよね・・・頼むから

俺たち言えないもんなあ

結局の所あの人達って都筑さん甘やかしてるしなあ・・・

そう言う俺もあそこ長いし・・・人のことは言えないか


え? なんで異動希望を出さないかって

それはやっぱり目の保養でしょう

それしかないって!

結構競争率高いんだよ? 召還課ってさ



えーっと

何の話してたっけ? 

ああ、そうそう文化祭の事だったよね・・・・あのね・・・




2003・11・3
M・Hinase


☆・・・えっと・・・・逃げてます?