勉強



此処に来てどれくらいの年月が経ったのだろう

未成年だった俺も

今では立派な大人の男だ

幸か不幸か

外観が一切変わらないのでいつまで経っても十代の子供のようで

で そのためか此処の人たちはみんな俺を大人扱いしない

特にパートナーを組むこいつは・・・・

時々それがとても悔しい時がある




でも・・・・

勤務年数はベテランのくせに書類の1つもまともに書けなくても

ほとんど毎朝遅刻してきたとしても

そして

いつまでもこの仕事に慣れず目を真っ赤に泣きはらしたとしても

みんながこいつが必要だと

みんながこいつが幸せであればいいと願っている

それだけは何となくだけど分かってきた

そしてそれは

俺の思いでもある




問題集や教科書が有るわけではないけれど

生きてきた年月では学べなかったものが

此処にはゴロゴロしてる

こんな一見大きな黒い塊になっていることが多い奴でも

俺よりははるかに大きな感情を抱えていて・・・

でもそれでも

あんな風に笑えるということが不思議で・・・



つまりは

まだまだ勉強ということか

そう溜息をついて

顔を上げれば

クッキーを口いっぱいに頬張った幸せそうな顔があった

「なあに? 難しい顔してどうしたの?」





べ・・・勉強なんだよな・・・・?






なんか真面目に考えていた自分がバカらしく思えた密であった



2003・11・17
M・Hinase


☆がんばれ・・・密!