Thursday


・・・正直寝不足だ。

ようやく寝付いたのは明けが近かったと思う。

それでも眠りが浅いので、もう徹夜をしたような気分だ。

あれから都筑さんとは連絡が取れず、

妙な思いついたような言葉だけを残して切れた黒崎君の電話も繋がらなかった。

亘理さんには連絡が取れたが、急いで彼が部屋を飛び出していった・・・

ということしか分からず・・・・後を追ってください!と言う私に

『まあ、大丈夫やろう』

と言って電話を切ったり・・・・訳が分からない。


まあ、私自身も心配性だとか過保護とか散々言われていて、多少自覚はある。

それにああ見えても、都筑さんだってそれなりの判断は出来るはずだから・・・・

と、何とか思い直し、午後の予定をこなした。

これがまたなんとも・・・・

何が楽しいのか、うちが経費を使いすぎるとかなんだかんだと意見が飛び交うことに・・・・。

穏やかに相手をしていれば、どんどん調子に乗ってやってくるし。

途中からは閻魔庁対各庁の構図になってしまい、いらぬエネルギーを使ってしまった気が。

勿論その発言のほとんどはあの人の仕事ぶりに対してですが・・・・。

それらを打ち負かし、その後連絡を取り続けるもかいなし・・・・やっと繋がったのは夜中だった。


「黒崎君!?」

『・・・・あれ?・・・・巽さん、あ・・・そうか・・・・忘れてた』

最後の言葉はあえて無視をする。

「どうしたんです、一体? ずっと連絡が取れないままじゃなかったですか」

「えっと・・・あ、はいすみません。ちょっと大変だったもので」

「大変って・・・」

『えっと・・・・色々あって何から話して良いのか・・・・』

「都筑さんはどうしたんです?」

『え?都筑ですか? えっと・・・ここにいます』

「ちょっと変わってください」

私の言葉を受けて おい、起きろ!とかほら!!とか言っているのが聞こえる。どうやら寝ているようだ。

『・・・・だめです、起きません・・・・ちょっと飲み過ぎたようで』

こっちの心配をよそに何を暢気な・・・と思ったが、堪える。黒崎君に言っても仕方ないのだ。

とりあえず無事でいることに、ほっと一息ついた。

「わかりました。事情は戻ってから本人からでも聞くことにしましょう」

『そうして下さい、俺もあいつの事は余り話したくないし・・・・って・・・あ、ほら!引っ付くなバカ!! 』

「あいつ?」

『じゃ、お休みなさい』

「あ、ちょっと、あいつって・・・・誰です?!」

ツーツーツー・・・・・無情にも切られ・・・・かけ直すも寝る為に電源を切ったようでまた繋がらなくなってしまった

「・・・・・」

当然のように私の頭には1人の顔が浮かぶ。

・・・・まさか・・・・

と思いつつ、他に考えられなくて・・・・。

こうやってまた悶々とする羽目になってしまい・・・・・翌日を迎えた。



帰りは明日だ。

あえて今日は連絡を取らないようにした。

とにかく会ってちゃんと話を聞かないと・・・・・携帯の画面を見ては閉じる。

それは今日何度目かの行為。


全ては明日・・・・そういい聞かせて、私は万年筆を手に取った。




2004・7・8
Mai・Hinase