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Wednesday
ブルブルブル・・・・・ もう何回目か、胸に入れてある携帯が揺れた。 壁に掛かった時計を見れば11時半。 昼の休憩まで30分もないところだろう。 会議中だ・・・ 流石に携帯を取りだして開くわけにも行かず、休憩の合間に確認はしているものの1度に送られてくるメールの 数が半端でない為に、読むだけに時間を費やしまだ1度も返事を送っていなかった。 『今、会議中??』 (・・・・これの為に出張中です) 『ああ〜暇』 (仕事があるでしょう、仕事が!!) 「密がね、怒るんだ」 (・・・・もっと怒ってください、黒崎君) 『お昼はね、亘理が奢ってくれるって』 (別に構いませんが・・・・・変な交換条件を受けないで下さいね) ・・・と、どうでもいい内容ばかり。 間を開けなさい、間を!・・・・と、心の中で文句を言っても彼に届くわけもなく・・・。 朝からこんな風なのだ。 ・・・・仕事してませんね、絶対・・・・ 昨日あれだけ言って聞かしたのに全て水の泡になっているようだ。 まあ、初めではないですから・・・・慣れましたけどね;; ・・・・と、妙に悟りを開いた感じになってしまう。 戻ったらまたしっかりと言って聞かせなくては!! そこまで思って、ふと気づくと前の方で会議の補佐をしている女性と目が合う。 「?」 ニッコリと会釈をされるので、僅かに頭を下げたが・・・・すぐに目を手元のファイルへと落とした。 ・・・・・だから、浮気って言えば、巽の方だろう? 昨夜、しばらく離ればなれになる際の注意ごとを言っていたら、そう言われたことを思い出した。 ・・・・・お前、気づかないの? 庁内の人気投票でもかなりの上位だよ? ・・・・・ホント気に入らないよ・・・・・え?俺? 俺は巽より下でした! そう悔しそうに言う。 ま、一部の見方ですから、気にしないで良いでしょう、と言えば、気になるよ!とふて腐れて・・・。 あの後はとりあえず作り置きしていたお菓子で何とか機嫌は戻ったものの・・・。 でも今ゆっくりと考えてみれば、あれは女性票だけだったということに気づいた。 何故か彼は男性にもてる・・・・いや、何故かということはないのだが・・・・ あれで男性も参加のものだったら間違いなく彼の方が上だ。 女性から可愛がられている間は良いが、男性からとなると気が気でない。 本人に自覚がないだけに心配だった。 甘やかしても・・・・とは思ったが、昼休みになったら電話を一本入れておこうか・・・・。 それにしてもどうして、どこもかしこも課長と言うのは話が無駄に長いんでしょうねえ!!! もっとちゃっちゃっと要点のみで勧めて貰えませんかね! 資料めくりつつの各庁の報告会なんてホント・・・・・退屈です、ええ! 『いってきまーーーーす\(^_^)/』 お昼前に最後に入ったメールだった。 『はーい はーい♪ ワタリンですよ!』 「・・・・なんて脳天気な・・・」 『なんや 巽か!』 「あなた今、何処にいるんですか?都筑さんはどうしたんですか?」 『は?』 「都筑さんですよ!」 『あのなあ、俺は都筑の監視役やないし・・・・』 「そこに都筑さんいます?」 『・・・・・いません・・・・ちなみに召還課の部屋やけど』 「何処に行ったんですか? お昼はあなたと食べるとか行っていたのに、電話が繋がらないし」 『昼? ああ、朝はそう言いよったけど、なんか昼直前に、もういいや!って言ってきたわ』 「で、何処に?」 『知らん、聞いてないし』 「何を暢気な!電話が繋がらないんですよ!」 『ちょっと、落ち着けや・・・・あのな、都筑も一人前の大人やし・・・・』 ・・・・・何処に行ったんでしょうか・・・・・黒崎君と出たのなら・・・・ 『こらこら、巽!!! 無視かい!!?』 「黒崎君は?」 「・・・・勝手なリズムで話進めよって・・・ああ?坊?・・・・も姿がないかな?」 「・・・・そうですか」 これ以上、話していても仕方ないので、いったん電話を切る。 少しだけ安心した。 ふたりで出たのならいい。 なんか嫌な予感がするのだ。 じゃ、黒崎君にかけてみればいいということで、彼の携帯にかける。 程なくして彼が出てきた。 『巽さん?』 滅多に彼の携帯にかけないので、驚いている様子だ、当然だろう。 「突然にすみません、都筑さんは一緒ですか?」 『え? 都筑?・・・・いえ、俺は今、道場からの帰りで・・・・』 都筑とは1時間前ぐらいに会いましたけど・・・・と言葉を続ける。 「じゃ、それから会ってないんですね?」 『ええ・・・・・あいつがどうかしたんですか?』 「電話が繋がらなくて探しているんですが・・・・」 『・・・・・・あっ』 「? ・・・・黒崎君?」 『あ、すいません。ちょっと一端切ります!』 「え?」 プチ・・・・ツーツーツー 「ちょっと、黒崎君??」 会議場の廊下で思わず携帯に向かって叫び、周囲の目を引いてしまう。 慌ててかけ直したが、もう既に電源が落とされたのか何なのか、もう繋がらなくなってしまった。 一体どうしたのだろう・・・・・さっきよりも返って気になってしまった。 ホントならこのまま戻って・・・・というのも頭をよぎる。 でももうすぐ昼の部が始まる。 自分の発表もある。 そうも行かない事情が山積みだ。もうそろそろ戻らないといけない。 ・・・・・もう、巽は心配性だね・・・・・ 呆れたように笑った都筑の顔を思い出す。 「はあ・・・・・こんなんだから心配なんですよ・・・・・」 大きな溜息をついてファイルを抱え直し、仕方なく議場へと足を向けた。 ※ ・思い当たることがないわけではない・・・・でも、お前知らん方が幸せやし・・・・って、あれ?坊! by亘理 ・俺、出てきます! by黒崎 2004・7・7 Mai・Hinase |
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