「それはそうと・・・都筑さん」

あれから連れてこられた別荘で過ごす3日目。

無断で休んでいることへの罪悪感も薄れ、もう何とでもなれ!と半分、自棄になった俺に邑輝が珈琲を出しながら・・・

「・・・・・もう閻魔庁に勤めて・・・・・長いですよね?」

ベッドの枕を腰に当てて座り直した俺は、カップを受け取りながら聞き返す。
「なんで?」

「いえ・・・・・もう随分長いはずだと・・・・」

「うん? そうだなあ・・・課長の次?」

「・・・・・」

俺を見つめる邑輝の顔が哀れみの色を浮かべる。

「な、何だよ! 言いたいことがあるのなら」

「それであのお給料なんですか・・・」

「はあ?」

「あれだけしか貰っていないんですね」

「・・・・あ! 俺の給料見たな!」

ああ、可哀想に・・・・と顔を押さえる邑輝に、ちょっとムッとする。

確かにこいつにとっちゃ、チップのような額だろう。

「仕方ないだろう、借金の返済に天引きされてるんだから!」

「・・・・でもあれじゃ、いくら何でも」

キャリアが反映されていないじゃないですか・・・・と言う。

それはそうだと思う。でもコレばかりは自業自得の所が多いから貰えるだけ御の字かも知れない。

「まあ、な、なんだ・・・確かに少ないけれどさ、その分みんなに助けて貰ってるからさv 密や亘理にはよく奢って貰うし、巽にも風呂や飯を・・・・」


あ、・・・・・しまった、またやった・・・・。

気づいた時には既に遅し・・・・・邑輝の周りに妙なオーラーが出ていた。

「あ、別にしょっちゅうじゃないぞ?・・・・・邑輝?」

「・・・・・・・そろそろ帰してあげてもと思っていましたが、気が変わりました。まだ此処にいて貰いましょう」

そう言い終わるやいなや、ベッドに上がってきた。

「ちょっと、話せば分かる! もうそろそろ俺は帰らないと・・・・っておい、や、やめろって・・・・・・わああああ〜」





こうやって俺はなかなか帰れなくなってしまったのであった・・・・・。