
| 久しぶりのオフの日。 リビングの開けた窓から、爽やかな風が流れて来る。 本を片手にソファーに座っていると、あまりの心地良さに、 俺はふわふわとした眠気に誘われ、 読みかけの本はそのままに、お約束のようにうたた寝をしていたらしい。 ……あ〜な〜た〜と わ〜た〜し〜♪ な〜か〜よ〜く〜♪…… ん?…… お〜きな〜くりの〜きのしたで〜♪ んん?香藤? ふと聴こえてきた小さな歌声に、俺の意識はふわっと現実に。 「香藤?何やってんだ?」 起き上がって見ると、何やら香藤が難しそうな顔をしながら、 キッチンのテーブルの横で、小さな手足をフリフリさせている。 「あっ、岩城さん!起きたの?起こしちゃった?ごめんね〜」 言うなり、パタパタパタと俺の元へと駆け寄って来た。 ……可愛い奴… ぴょん、とソファーに飛びつき、よじ登ってくる。 「今、なんか歌 歌ってただろ? こう、フリフリしながら……何してたんだ?」 「えっ?見てたの?」 「ああ、ちょっとだけ、な?」 「やだなぁ〜〜恥ずかしいよ! あ、でも………ねえ、岩城さん?だったらこの歌の踊り、知ってる?」 「踊り?…て、大きな栗の木の下で、のか?」 「うん!朝ね、テレビでやってたんだよ! こうやって……」 香藤はそう言いながら、いわゆる童謡のフリというやつだろうか。 歌いながら、ちっちゃい体を一生懸命に揺り動かし始めた。 どこかの局の幼児番組でやっていたらしいのだが、 テレビをつけたのが、どうも曲の途中からだったらしく、 よくわからないと少しベソをかいている。 「岩城さんなら知ってるでしょ? ね、教えて?ねえ〜お〜し〜え〜て〜〜!」 言いながら、俺の指を抱えて引っ張り、立たせようとする。 「おいおいっ、香藤〜ちょっ……わかったわかった。 わかったから、指 離せ(笑)」 それから数分間。 俺の幼児期のあやふやな記憶をたどって、二人して…… 俺自身もちゃんと全部を覚えていたわけじゃないから、 ああでもない、こうでもない、と頭を捻り歌いながらフリをしてみた。 やがて、ふと下から見上げる香藤の視線に気付き目を向けると、 ピンク色のほっぺに、目元がへにょっと下がりまくったあいつの顔。 「ん?……何だ?香藤」 「………岩城さん、かわいっ!!」 「なっ?!」 …………………やめた……… 俺はスタスタとソファーに戻って本を手にとった。 「あ〜〜〜?岩城さん?なんで止めちゃうの?!」 「え?あ、ちょっと疲れたからな。ま…また今度な?」 可愛いおまえにあんなこと言われたら、 俺はどうしたらいいんだ。 2007・6 すふらん |
この可愛いふたりをどうしてくれましょう(笑)
もう読みながらたどたどしく踊る様子が目に浮かんで
ニヤニヤが止まりませんでした 見たいですvvv
ギュって抱きしめたいほどです!(岩城さん含めて 笑)
なんて平和な光景なんだろう・・・心がホワホワしますv
すふらんさん、萌え萌えな素敵なお話ありがとうございます!
大切にしますねv