【jaloux


「んっ・・・」
深まる口付けに比例して、俊也の吐息は徐々に熱を帯びていく。


一縷の乱れもなく、ピシリと着込まれたシャツの裾を、
波立たせながら、グレイは大きな掌を差し込んだ。

白い肌の上で滑らせると、俊也の背が戦慄く。

こんな風に、自分の腕の中で、
頬を染めて身を委ねようとする俊也を見ているといつも、
恋愛経験の希薄な俊也から、
イニシアチブを握ったように錯覚していたのだけれど、
実際には、
自分の気持ちに奔放なグレイを、
いつも甘く受け入れている俊也に主導権を握られていたのだと、
初めて気づく。


尤も、俊也にはそんなつもりはないのだが。



『今日は、あまり優しくできないかもしれない・・
それでも、いいかな?』

持病の喘息を気にしてか、
グレイは俊也に無理を強いる事は、未だかつて無かった。

――え??
と刹那に目を丸くする俊也の端正な顔から、
野暮な眼鏡を取り払う。

俊也の体を抱きこんだまま、グレイは窓際へと移動した。


眼下に広がる、宝石をちりばめたような夜景――

グレイは、俊也のシャツをゆっくりと肌蹴させると、
背後から、既に立ち上がっている胸の飾りに指を這わせた。

「・・ぁ・・んんっ・・」

思わず漏れてしまった吐息を恥じて、俊也は唇を噛み締める。

『・・噛まないで・・』

グレイは、囁きながら、耳朶を舌先で弄ぶ。

水音を俊也の耳朶から直接脳内に響かせ欲を煽り、
唇をうなじから首筋に移動させながら、
胸の飾りで遊ばせていた指先は、
敏感な脇腹を辿り、既に半ば起ちあがり掛けている下肢の中心へ――

辿り着いた、俊也のペニスを、グレイは軽く扱き上げる。

「ん・・っ・・あぁっ・・やっ・・」

弱弱しく頭を振りながら、俊也は抵抗を見せた。

『嫌・・・?何故?』

『ベッドへ・・・こんなところじゃ・・』

『こんな高いところじゃ、外からは見えないよ。大丈夫。』

「・・っ・・そうじゃ・・なくっ・・て・・」

もはや、俊也は英語で会話する余裕は無くなっていた。

「・・・こわ・・い・・」

「コワイ?・・・why・・?」

「落ちそう・・・」

高層ホテルの27階。
此処から見える東京の夜景は、
まるで自分を、その宝石のような光の中へと引きこんでしまいそうで・・・。


グレイは、俊也の柔らかな耳朶に歯を立てて、
上下に動かしている右の掌の速度を速めた。
俊也の嬌声が、高く部屋に木霊する。

「あっ・・あぁ・・っんっ!!」

『一緒に、落ちようよ・・』

グレイは、俊也の腰を引き寄せると、
膝まで落ちかけたスラックスを完全に抜き取る。

『もう少し・・腰、上げて・・そう・・
足ももっと開いて・・・いい子だ・・。俊也・・』
グレイは、優しく囁きかけながら、
俊也の体を開かせていく。

白桃のような双丘を、ゆっくりと開き、
自分は屈んで、その奥の秘蕾へと舌を這わせる。

「・・あぁっ・・んっ・・グレ・・イ・・」

俊也は必死で窓枠に縋りつきながら、
グレイの与える快感をやり過ごそうとしていた。

『もっと、感じて・・』

グレイは、俊也の秘蕾に指を差し入れる。
最初は人差し指。
異物を押し出そう蠢く内壁が、緩やかに道を作り出した頃、
中指を添えて、更に奥へ続く道を見出す。
そして、
俊也の声が、艶めく頃を見計らって、
薬指を添える。

3本の指は、俊也の内壁をすりあげ、
最奥の一点を突き上げる。

「あぁっ!あっ・・あっ・・いやぁ・・・」

俊也の腰が、グレイの指に同調するように揺らぎ始めた。

『入っても、いいかい?』

「キて・・グレイ・・・」

グレイは、もう限界まで張り詰めている己の欲望を、
俊也の秘蕾に宛がうと、
一気に最奥目指して貫いた。

「ひっ・・あぁぁっ・・あっ・・・グレっ・・グレイ・・っ!!」

『大丈夫だよ・・一緒に、”落ちよう”・・俊也・・』

俊也の背後から、下肢を繋ぎ合わせたまま、
グレイは、窓枠を握り締めている俊也の掌の上に、
掌を重ねた。

俊也の呼吸が落ち着き始めると、
グレイはゆっくりと律動を開始した――





絶頂を迎える直前、俊也の瞳に焼き付いた東京の夜景は、
まるで、
透明な水の中で泳ぐ、熱帯魚のように色とりどりに煌いていた・・・。





『――大丈夫?俊也・・』

意識を飛ばした俊也が目覚めると、
グレイは水差しから一杯、水をコップに注いで俊也に手渡す。

『ええ・・大丈・・夫で・・す。』
口に含んだ冷たい水を嚥下して、
グレイに答えようとするが、既に俊也の声は枯れていた。

『ゴメンね。無理させちゃったかな。
私はいつも、優しい君に甘えてばかりだ・・・。』

――今回も、君の体のことを考えずに・・

心配そうに顔を覗き込んでくるグレイに、
花が綻ぶような微笑を返して俊也は、肩に置かれたグレイの手に頬を寄せた。

『私だって、甘えてますよ。いつも、貴方に・・』

『そうかな・・?』

『そうです。こうやって――』
俊也は、グレイの手首を取ると、力強く引き寄せた。
グレイの体がベッドの俊也の上に雪崩れ込む。
俊也は、そのたくましい胸に頬を擦り付け、グレイを見上げた。

『ほら・・ね。
貴方の胸の中に居ると、甘えたくなるんですよ。』

悪戯な微笑を載せて、
瞳を軽く閉じて、
甘い唇を強請る。




甘い唇を味わいながら、
二人はまた高まる熱を分け合っていった――


endlessend









★・・・・・ぶはああっ!! 
どうですか皆様・・・・私、最初にこれを読んだ時貧血起こしそうでした・・・・v
らん様〜ありがとうございます(感涙vvv)
リクエストして良かった・・・こんな素敵なお話まで書いていただけるなんて・・・。
それにしても・・・・グレイ、流石だ! テクニシャンだ! 江角さん・・・・幸せだ(岩瀬よりかは絶対グレイの方が上手いですよね!)。
らん様ありがとうございます。大切にしますねv

こんな素敵なGD話がいっぱいのらん様のサイトへはリンク部屋よりどうぞv