幸せの陽だまり
昼下がり、帰宅した俺は静かにドアを開けた。 朝、俺が出かける少し前に帰宅した岩城さんが寝てるかもしれないからだ。 俺が朝食を食べてる間にシャワーを浴びた岩城さんは濡れた髪のまま見送ってくれた。 少し疲れた様子と相俟って凄く色っぽくて後ろ髪を引かれる思いで出かけたんだ。 とりあえずリビングを覘いたけど岩城さんの姿はなかった。 やっぱりまだ寝てるらしい。 でももうそろそろ起こしてもいいよね。 起こしてそのまま襲っちゃおうかななんて考えながら寝室のドアを開ける。 だけどそこにも岩城さんの姿はなかった。 「岩城さーんどこにいるの?」 私室にもいなくて、呼んでみても返事は無い。 階段を下りて洗面所を覘くと乾燥機が回っていた。 ということはもう起きてるってことなのになんで呼んでも返事が無いんだろう。 もしかしてどこかで倒れてるのかと不安になった。 残された見ていない部屋、和室へと足早に向かう。 勢いよく襖を開けると求めた姿はそこにあった。 軌道の低い冬の陽射しは部屋の中にまで差し込んでいる。 その陽だまりで岩城さんは気持ちよさそうに寝息を立てていた。 どうりで呼んでも返事が無いわけだ。 傍には掃除機が出しっぱなしになっている。 おそらくそんなに長く眠らず起き出して家事を始めたんだろう。 そしてちょっと一休みのつもりがあまりの気持ちよさに眠ってしまったんだろう。 寝る時も姿勢のいい岩城さんが今はちょっと丸くなって寝てる。 明るい陽射しの中で見る寝顔はちょっと幼く見える。 この無防備な顔が俺の腕の中では・・・・・・・・ 艶っぽい岩城さんの顔を思い出した途端、俺の身体は素直に反応した。 うわッ、ヤバイ!俺は慌てて後ずさりして襖を閉めた。 冷たい床に寝そべって熱を冷ます。 俺って節操なさ過ぎ? でも相手が岩城さんだからこそだよ。 今度は廊下を回って窓側から岩城さんに近づいた。 俺の苦労も知らずにすやすや眠る姿にふとイタズラ心が湧いた。 窓際に立って岩城さんに当たっている陽を遮ってみる。 暫くすると岩城さんはもぞもぞ動き陽が当たるように身体の向きを変えた。 移動してもう一度遮ると今度は何かを探すように手が動いた。 毛布でも探してんのかなぁ、なんて見てたら! 「ん・・・・・かと・・・」 うわぁ、岩城さん可愛すぎだよ〜。 俺は即行で岩城さんの隣に横たわった。 抱き寄せようと腕を回した瞬間、岩城さんの目が開いた。 「お帰り。」 「あ、ただいま、岩城さん。」 驚いて目をぱちぱちさせる俺に岩城さんはふっと微笑む。 「なんですぐ起こしてくれなかったんだ?」 「だって・・・岩城さんの寝顔が可愛かったから。」 「可愛いって言うな。寝顔なんていつも見てるだろ。」 「そうなんだけど・・・」 「せっかくの一緒にいられる時間を無駄にするつもりだったのか?」 その顔に浮かぶのはさっきの寝顔とはまるで違う妖艶な微笑。 「この体勢でその顔でその台詞・・・・・誘ってるんだよね?」 岩城さんは返事の代わりに腕を伸ばして俺を引き寄せた。 力の抜けた身体を重ねたまま息を整え始める。 ふと見れば俺たちを包んでいた陽だまりは部屋の端に僅かに残るだけになっていた。 「陽だまり、殆ど無くなっちゃってる。」 「ホントだな。でもいつでもどんな場所でもお前がいればそこは俺にとって陽だまりだ。」 「・・・・・・岩城さん。俺も・・・俺も岩城さんがいる場所が陽だまりだよ。」 そう、こうして一緒にいられるならいつだってどこだって暖かい。 終わり '05.12.23 グレペン |
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穏やかな陽だまりの中で愛し合うふたり・・・
萌えです!
それに岩城さんにとって香藤くんがいる所が陽だまりであり
香藤くんも同じ・・・何処までもラブラブでとっても素敵です!
グレペンさん、本当にありがとうございます
大切にしますねv