ずっと側に居た、君がいない。
 
声を聞きたいと思っても会話する事が苦手な君に、電話でのコミュニケーションなんて、望んでも無理なんだろうね。
 
こう言う時は、「文明の利器」ってモノに感謝をするよ。
声の代わりに、文字を伝える。
それは電話と違って、いつでもどこでも、思いを伝える事が出来る。
       
『テニス部は、大石が上手くまとめてくれている。心配ないよ』
    
『そうそう、乾がまた新しいドリンクを思いついたらしい。最初の犠牲者は、桃と海堂。例の如く喧嘩してその罰…って乾は言っていたけど、実験したかったって言うのが見え見えだよね』
       
『ところで、そっちの生活はどう?もう慣れた?』
    
『僕も一度行って見ようかな。日帰り出来ない距離じゃないしね』
           
『君と言う存在が、僕にとってどんなに大きかったか、今凄く実感している』
         
『君の存在が不足して、落ち着かないんだ』
           
『会いたいよ…。手塚』
         
 取り留めの無い思いは留まる事を知らない。 あっという間にいっぱいになる、送信メールの履歴。
 送った数だけ、君が遠くに居ると言う現実がのしかかって来るのに、それでも僕は……。
 また、新たな思いを君に送ろうと、指を動かす。
 
『手塚、君は少しでも僕に会いたいって思ってくれている?』
 
 送信ボタンを押そうとした瞬間に、ディスプレイが着信を教えてくれた。
 そこに表示された相手先の名前は、僕が今一番聞きたいと思った声。
 
「手塚。電話かけてきてくれて、ありがとう。嬉しいよ」
『……』
「メールの返事もたまにしかくれないから、ちょっと悲しかったんだよね」
『 …… 』
「え?なに?ごめん手塚、ちょっと声遠い」
『だったら少しは間を置け!次から次に送られたら、返せないだろう!?』
「何、まだ慣れていないの?携帯の文字入力」
  
 本当はそんな事わかっているけど、改めて聞いてみる。
 君はテニス以外の事は、結構不器用だって知っているから。
 メールの入力してて、間違えて電源OFFにしちゃった事、1度や2度じゃなかったよね。
        
「だったら、やっぱり電話の方が良いんじゃない?手塚」
      
 電話よりはメールの方が良いって、言った君だけど。
      
『……その代わり、頻繁にはかけるな』
「わかったよ。じゃぁ時間を決めよう。……毎晩夜9時…って言うのはどう?」
『………わかった…』
  
  納得いかないけど仕方ないって感じが伝わってくる。
 たまにでも届くメールでは、読めない君の感情。
 
「じゃ、また。今夜ね」
『…ああ』
 
 諦めのような溜め息と一緒に、途切れる通話。それすらも、僕の予想していた通り。
 
 だって、仕方ないだろう?手塚。
 僕はいつでも、君の声が聞きたいんだから。 
 
 

- END -



切ない・・・・切ないですわ〜不二・・・・
この切なさがたまりません!
萌えツボです!!
(不二跡・・・の原点のようだとこっしり呟く・・・v)
あずま様ありがとうございますv
大切にさせていただきます♪