この手の中の・・・




・・・・少し早く来過ぎちゃったかな・・・・

雪兎は白い息を手に吹きかけながら

周りを見渡す。

今日はバレンタイン。

幸せそうな恋人達が目の前を通り過ぎて・・・。

でも

ちっとも淋しくない。

だってもうすぐ

此処に愛しい人がやってくるから。



約束は電話。

確認は携帯のメールになったけどね。

いつも忙しい恋人を思って ふっと笑った。



たくさん貰うくせに

全部他の物に作り替えちゃうんだよ。

ある時は大きなハート形に

ある時はチョコレートケーキに・・・・。

形を変えて それらは僕の前に出されるんだ。

でもいつも込められている物は同じ。

滅多に聞けない想い。




ポケットの中の包みを軽く握った。

これを渡そう。

ちょっと勇気がいるけれど。

大好きで

大好きで

誰よりも大切な人。

言葉に出来ない想いを込めて・・・・・。



「ゆき!」

その声に顔を上げる。

手を挙げて笑うんだ。

僕も笑い返す。



好き


好き


大好き

この想いを形にしたら

どんな形になるのだろう

これからもずっと・・・・・一緒に。



伸ばした手を重ね合った・・・・・・。




幸せだね・・・・・僕たち。

2003・2・14
M・Hinase

★桃雪SSを受けての雪兎サイドのお話。
バレンタインの日は待ち合わせて・・・・というホットな恋人達でした。

お楽しみいただければ何よりです。
これからもよろしくお願いしますv