メイドのお仕事





その日香藤が帰宅したのは9時過ぎだった。

先に岩城が帰宅していたのでいつもならリビングに駆け込んでくるはずなのだが…

どういう訳かドアの隙間から顔だけを覗かせた。

「岩城さんただいま。俺ちょっと先にシャワーしてくるね。」

それだけ言うとパタンとドアを閉じバスルームへ行ってしまった。

「?何だ?あいつどうしたんだ??」

常にない香藤の行動に岩城の頭には疑問符が並ぶ。

(ま、あいつが戻ってきてから訊けばいいか)

岩城は深く考えずに読書を再開した。

そして暫く経った時…

「じゃーん!岩城さん見て見て!!似合うでしょう?」

勢いよくドアを開けて入って来て自慢げに言い放った香藤の姿を見て岩城は固まってしまった。

「自分でもびっくりだよー。まさかここまで似合うとはね。」

そう言ってくるりとターンする香藤が身に纏っているのは所謂メイド服というヤツだった。

ピンク色のミニのワンピースで広めに開いた胸元には白いフリルがあしらわれている。

袖も胸元と同じフリルで半袖になっていてスカートの裾からもフリルが覗いている。

ご丁寧にピンクの生地にレースで縁取りをした付け襟とカチューシャまでつけている。

「……お前それどうしたんだ?」

やっとのことで声を搾り出した岩城に香藤はこともなげに答える。

「AV時代の知り合いに頼んで買ったんだ。大丈夫口の堅い人だから絶対口外したりしないよ。」

「いや…俺が言いたいのはそういう事じゃなく…」

受け入れがたい光景に岩城は拒絶反応を起こしかけていたが気づかない香藤はソファーに片膝を着いて迫ってくる。

「偶にはこういうのも刺激があっていいでしょ?俺は岩城さん専属のメイドだからご主人様にはたっぷり奉仕させて貰います。」

硬直していた岩城はあっさり押し倒され、ご奉仕も受けたが結局は香藤に美味しくいただかれてしまった。





翌朝、香藤が目を覚ますと枕元に岩城が仁王立ちになっていた。

「あ、岩城さんおはよ…」

岩城の怒りのオーラを感じ取った香藤はぎこちなく挨拶をする。

「香藤、お前今日はオフだよな。」

「はい。」

「お前は俺専属のメイドなんだよな。」

「………」

「返事は!?」

「はいっ!」

岩城に凄まれ香藤は思わずベッドの上に正座する。

「よし。じゃあ今日は1日これを着て家中を掃除しておくように。俺が帰るまでにピカピカにしておけよ。勿論洗濯もするんだぞ。」

岩城が差し出したのは昨夜のメイド服だった。

「そんなあ、岩城さん勘弁してよ。」

泣き言言う香藤を岩城がじろりと睨む。

「お前が自分はメイドだって言ったんだろう。メイドのくせに主人に逆らう気か?」

「……いえ、滅相もございません。承知いたしました。ご命令どおりにいたします。」

香藤が畏まって頭を下げると岩城は満足そうに微笑む。

「夕食の支度もしておいてくれよ。8時頃には帰るから。買い物に行く時は着替えて構わないが戻ったらまたこの服を着るんだぞ。」

「はい。」

暫くして岩城は仕事に出掛けた。

それをメイド服を着て見送った香藤は涙目になりながら言いつけどおり掃除を始めたのだった。





そして時間が流れて夜。

帰宅した岩城は命令どおり家事が片付いている事にいたく満足そうだった。

「綺麗に掃除できてるな。ご苦労さん。」

また何か言われるのではとドキドキしていた香藤は褒められて嬉しくなった。

「うん、俺頑張ったからね。」

そのまま和やかに食事をする。

食事の後暫くリビングで寛いでいたが11時を過ぎたところで岩城が言った。

「香藤、風呂に入りたいから準備してくれ。」

「…はい。」

こんな格好をした事に対するお仕置きはもう終わったものと油断していた香藤は一拍遅れて返事をしバスルームに向かう。

準備ができた事を報告に戻ると岩城は「ありがとう。」とにっこり微笑んだ。

そしてバスルームに向かったがドアのところで立ち止まって振り向いた。

「香藤、風呂から上がったら昨夜のお仕置きをしてやるから寝室で待ってろ。勿論そのままの格好でな。」

ニヤリと笑ってそう言うと香藤に質問する隙を与えずにバスルームに行ってしまった。





香藤がどんなお仕置きをされるんだろうとビクビクしているとカチャリとドアが開いた。

入って来た岩城を見て香藤は息を呑んだ。

岩城はその身にナチスの将校のような軍服を纏っていた。

ちゃんと帽子を被り先の尖ったブーツまで履いている。

革の手袋を嵌めた手には乗馬鞭が握られていた。

鞭を撓らせながら冷酷に微笑む姿はあまりに美しく香藤は思わず見惚れる。

「香藤、俺はな普通に愛し合えればそれで十分なんだ。でもお前は刺激が欲しいらしいから望みどおりたっぷり味あわせてやるよ。」

岩城のあまりの迫力に香藤はずるずるとベッドヘッドまで後ずさる。

「あ、あの岩城さん?お仕置きは今日一日家事をしたので終わったんじゃ…」

恐る恐るそう切り出した香藤の顎を岩城が鞭の柄で掬う。

「何言ってる休みの方が家事をするのは当然じゃないか。何でそれがお仕置きになるんだ?」

そう言う岩城の口調には有無を言わせぬものがあって香藤はそれ以上何も言えなかった。

「そんなに怯えなくてもたっぷり可愛がってやるから心配するな。ただし俺の命令が聞けなければお仕置きはいつまで経っても終わらないからな。」

結局香藤はAV時代に培われた岩城の熟練の技に翻弄され続けたっぷり可愛がられてしまった。





翌朝、すっきりした顔の岩城と少々だるそうな顔の香藤が食卓で向かい合っていた。

「香藤、これに懲りたらもうあんな馬鹿な真似はするなよ。」

さすがに1日メイド服で過ごしたのは堪えた香藤は苦笑いして答える。

「うん、しっかり懲りたからもうしないよ。」

「そうか。俺もちょっとやりすぎたかもしれないな。すまなかった。」

「ううん。」

二人は微笑んで見つめ合うと食事を始める。

実は二人とも内心では(偶にならああいうのもいいかも)と思っていたのだった。



二人がコスプレプレイ(?)に嵌る日も近い?





お・わ・り





     おまけの話



     「岩城さんそう言えばあんな服どうしたの?」

     「ああ、あれか?AV時代に貰ったんだ。」

     「貰ったって、どうして?」

     「衣装だったんだが俺に合わせて手直したからもう誰も着ら

     れないからってな。」

     「そっか、岩城さんって手足長いし腰も細いもんね。」

     「もう着ないし、引っ越す時に捨てようかとも思ったんだが

     あんな服簡単には手に入らないからな。」

     「確かにね〜。売ってはいるんだろうけど俺たちは買いに行く

     訳に行かないし。」

     「ま、もう着る事はないだろうけどな。」

     「なんで?凄く似合ってたからまた着て見せてよ。家の中でな

     らいいでしょ?」

     「香藤、お前ちっとも懲りてないじゃないか!」

     「え?あっ、ごめんなさいっ!」

     謝っても時すでに遅く香藤の頭に拳骨が落ちた。



     おわり

            

                             04.4.27  グレペン



★リバ!? リバですか!グレペン様!
(何を興奮している・・・)
初日は固まっているうちに食べられてしまったのね、岩城さんv
で、翌日は食べたのね!(爆)
さりげなくコスプレです(^o^)見たい〜♪見たいわ♪
香藤のメイド服、岩城さんの軍服・・・・萌えv

・・・で、この人達、癖になっていますか?(爆)
またやったりして・・・きゃあ〜vvv

グレペン様ありがとうございます!
萌えさせて貰いました。